あんなこといいな。できたらいいな。
そう思いながら、成功やお金を手に入れようとしている人がいます。
先に伝えておきます。ドラえもんはいません。
何度開けても、ただの引き出しだった
私も昔は考えました。机の引き出しがタイムマシンになっていないかな、と。
一年後へ行って株価を見てくる。最も上がった株を一銘柄だけ選び、全力で買う。それなら簡単にお金持ちになれる。
何度も引き出しを開けました。でも、何度開けても、そこにあったのはただの引き出しです。

「できたらいいな」は、できない。空想は現実の売買を一ミリも上達させません。
私は六爻占術(ろっこうせんじゅつ)で株から五億円を稼いだという話まで真に受けて、本気で勉強したことがあります。そんな都合のいい近道を探して、痛い目を見た。だから言えるんです。まやかしに頼っても、必要な勉強と行動からは逃げられません。
あなたが欲しいのは成功か、それとも特別待遇か
受講者の言葉を聞いていて、どうしても見過ごせないことがあります。成功したいと言いながら、必要な行動より先に条件を並べることです。
- 勉強はしたくない。でも、お金は欲しい。
- 自分なりのやり方は変えたくない。でも、成功したい。
- チャートノックは面倒。でも、稼ぎたい。
- 参考図書は読みたくない。でも、お金は欲しい。
- AIは嫌い。だから使わずに、今までどおりのやり方で勝ちたい。
- 特別会員にはなりたくない。でも、その先の成功は欲しい。
全部、条件付きの成功願望です。面倒なことを避け、お金も時間もかけず、それでも結果だけは受け取りたい。
お金が欲しい
できるか!
その条件をつけたまま結果だけ望むのは、相場を甘く見すぎです。自分だけ特別待遇で儲けさせてくれと言っているのと同じです。
相場は、あなたの好き嫌いに合わせてくれない
本気の人は、本気でやっています。百戦錬磨の優秀な人間がファンドを運用し、超高速のコンピュータが一瞬で売買する市場です。
その中で「AIは嫌いだから使わない」「自分一人でも頑張ればいい」と、利用できる手段を先に捨てる。それはトレンドフォローとは逆の発想です。世の中の流れに背を向けて、自分の好みを相場へ押しつけても、やられるに決まっています。
「一億円とは言いません。毎月十万円でいいんです」と控えめに言う人もいます。金額を小さく言えば、必要な実力や行動まで小さくなるとでも思っているのでしょうか。
小学三年生の力で勝とうとするなら、相手に小学三年生以下が必要です。そういう人もいるでしょう。でも、相場巧者が先に、取れる利益を全部、根こそぎごっそり持っていきます。
成功した後に入る「名誉グループ」ではない
特別会員についても、順序を逆にしている人がいます。勝つために環境へ参加するのではなく、成功した暁に参加する名誉グループのように見ている。
違います。成功した後のご褒美として学ぶ環境を考えているなら、成功するまで今のやり方を変えないという宣言です。これも「あんなこといいな、できたらいいな」と同じです。
もちろん、何かに入れば自動で儲かるという話ではありません。今ある課題に向き合い、必要なものを使い、自分の行動を変える。そのための環境を、結果が出てから使おうとする順番が間違っているのです。そして本人は、その順番の間違いに気づいていません。
引き出しを閉めて、決めなさい
私は「できたらいいな」で地獄を見ました。だから「絶対にやらなければならない。何が何でもやってやる」と決めた。
そうすると、見えてくるんです。人様にできていることなら、自分にだけ絶対にできないと決まったわけではない。ならば、やる。できるまで、必要な行動を続ける。
成功を願う人の態度は、目的達成のためにやれることを全部やることです。やると決めるか、いっそのこと何もやらないか。嫌なものだけ避けて結果を欲しがる、その中途半端な態度を捨てなさい。
いつまでも「できたらいいな」の引き出しを開け続けるのは、もう終わりにしなさい。